どうもニコイチです。前回まででモデルの作成や評価を行えるようになりました。しかし、結果が今ひとつ・・・ということは少なくありません。その時は予測精度の向上に取り掛かる必要があります。この記事では、予測モデルの精度を向上させるための基本的な方法について、できるだけわかりやすく解説していきます。
目次
予測精度を改善するための3つの基本アプローチ
1. データを増やす
私たちの周りには「データ」が溢れています。例えば、料理のレシピを考えてみましょう。たった1回の料理経験では完璧なレシピは作れませんよね?同じように、機械学習モデルも多くのデータから学習することで、より正確な予測ができるようになります。
初心者がつまずきやすいポイント:
- 「どのくらいのデータ量が必要?」
- 一般的な目安:予測したい結果の種類の10倍以上
- 例:犬と猫を見分けるモデルなら、各種類200枚以上の写真があると良い
2. アルゴリズムの変更とチューニング
アルゴリズムは「料理のレシピ」のようなものです。同じ材料(データ)でも、レシピ(アルゴリズム)が変われば全く違う料理になりますよね。
主なアルゴリズムの例:
- 線形回帰:一直線の関係を見つける(例:身長と体重の関係)
- ランダムフォレスト:多数の決定木で予測(例:20人の専門家に意見を聞くようなもの)
- ニューラルネットワーク:人間の脳のような仕組み(例:経験を積んで上達していく料理人)
初心者がつまずきやすいポイント:
- 「どのアルゴリズムを選べばいい?」
- データの特徴を見極めることが重要
- 小規模なデータ → シンプルなアルゴリズム(線形回帰など)
- 大規模で複雑なデータ → 高度なアルゴリズム(ニューラルネットワークなど)
3. 特徴量のエンジニアリング
特徴量とは、予測に使用する情報のことです。例えば家の価格を予測する場合:
- 基本的な特徴量:広さ、築年数、駅までの距離
- 追加できる特徴量:周辺の施設数、日当たり、治安状況など
パラメータチューニングのコツ
料理に例えると:
- データ = 食材
- パラメータ = 調味料
- アルゴリズム = 調理法
重要なパラメータの例:
- 学習率:料理で言う「火加減」
- 大きすぎると「焦げ付く」(学習が不安定に)
- 小さすぎると「なかなか煮えない」(学習に時間がかかる)
- 木の深さ(決定木系):料理で言う「手順の細かさ」
- 深すぎると「レシピが複雑すぎて再現性が低い」
- 浅すぎると「特徴を捉えきれない」
まとめ
- データ分析は料理と同じで、経験を重ねることが大切
- 最初は単純なモデルから始めて、徐々に複雑にしていく
- パラメータ調整は、少しずつ変更して効果を確認する
初心者向けのアドバイス
- 小さなデータセットで練習を始める
- エラーメッセージはしっかり読む(大事な情報源です!)
- 一度に多くのパラメータを変更しない
- 結果を記録して、何が効果があったか振り返る
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