どうもにこいちです。
相手と自分の間に壁があると感じたことはありませんか?壁がある状態とは、信頼関係が気づけていない状態となります。この記事を読むことで、信頼関係を気付くための話し方を知ることができます。
とくに医療職など、患者さんと密に触れるかたやビジネスマン、夫婦関係でお困りの方に読んでいただければと思います。
特に大切となるのは感情を読み取るために五感を活用して情報を得ることとなりま。
しかし、人は感情を読み取ると相手と同じ気持ちとなってしまうの為、自分の感情をコントロールする必要があります。
信頼関係は、人間関係全般において重要な要素です。信頼関係を築くことは、相手とのコミュニケーションを円滑にし人間関係を向上させるために必要不可欠です。本記事では、信頼関係の概念から重要性、築き方、欠如の影響まで、詳しく解説していきます。
この記事は、人間関係のスペシャリストである介護支援専門員のブログ主が作成しました。
信頼関係が大切なことが分かることわざとは
お前は自分の立場に忠実なのは結構だが、同時に恕、つまり相方の立場も理解してやるという広い気持ちを持たねば、世の中に円満に処していくことはできない。
- 渋沢栄一
優しい言葉をかければ、信頼が生まれる。
相手の身になって考えれば、結びつきが生まれる。
相手の身になって与えれば、愛が芽生える。
- 老子 -
目的
信頼関係を構築し利用者の自己決定を支援できるようになる
自身が気づいていない課題を把握し、潜在的なニーズを引き出す働きかけができるようになる。
傾聴について
聞くことの意義と価値
1.聞くこととは?
聞くことは言語や知識を学ぶことであり、変化という成長をすることができます。
つまり、”聞く耳を持たない人”は変化を恐れる人かもしれません。
2.実務力としての聞く能力を”傾聴”と呼びます。
具体的には、
- 1.より深いレベルで相手を理解する
- 2.相手の気持ちを汲み取り、共感する
- 3.相手を尊重し、相手のために聴く
こととなります。
3.きくことと人間関係
聞くことで、人間関係が深まります。つまり、相手の承認欲求を満たす事であり、信頼関係を構築することに繋がります。
効果的な聞き方の心得
⒈ 聞き方の影響と心理変化
聞き方(話し方)によって、プラスにもマイナスにも働きますので、人間関係にも、プラスにもマイナスにも働くことになります。
⒉ 効果を上げる場面意識・話し手意識
話をする上で気をつけることは以下の通りになります。
- 場面意識(状況)
- 話し手意識(ペース・使う言葉・用語)
つまり、話し手に聞き方を合わせることが大切となります。
⒊ “傾聴”と“質問”の具体的技法つまり、”全身傾聴”
傾聴や質問をするときは、言葉だけで行うものではなく、全身を使って聴くことが大切となります。
- 耳) 言葉の音調、語調、言い澱み(逆に流暢など)を聴く
- 口) 相槌、質問、反復する
- 目) 表情、仕草、態度を見る
- 頭) 情報整理と分析 (話の途中で整理して質問するなど)
- 体) 頷き、姿勢(前傾15°)NG:ブロック(腕組み、仰け反り、頬杖、スマホいじり など)
- 心) 受容、共感 (中立的な立場、同意や同情とは異なる)
他にも、
ミラーリング:相手に合わせた対応 (リアクションなど、同じように反応)
ペーシング:相手のペースに合わせる(リズム、テンポ、声の大きさなど)
を行います。つまり、相手がゆっくり話すなら、こちらもゆっくり話すようにします。
ポジショニングはいる場所によって、相手に与える影響が変わります。状況によって使い分けることが大切です。
座る位置 | 相手に与える影響 |
---|---|
正面 | (+)表情が見える (ー)プレッシャー |
斜め45° | 《正面と真横の中間》 |
真横 | (+)親密度が増す (ー)表情が見えない |
質問の目的
- 情報を聞き出す (事実、意見、気持ち、原因、対策など)
- 正確に聴き取る (中立の立場で、復唱・メモで確認しながら)
- 相手の真意(主訴)を把握する (言葉に出ているとは限らない、汲み取る)
質問7技法
- 具体化 (5W2H ; いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、どうした)
- 広域化 視点を広げる、他者の立場に立たせる
- 深化 原因・根拠
- オープンの質問 (答えが限定されないもの)
- クローズの質問 (Yes / No)
- チョイス 選択肢の提示
- 確認 相互の正確な認識を持つ 例)…こういうことですか?
傾聴のまとめ
学びの永続化を図ることが大切です。自分のハードルを上げることで後進の育成や自己啓発に繋がります。
- 聞くことへの意識を高める
- 広く周囲に関心を向ける
- 人との関係は、まず自分を顧みる
信頼関係を築くことのメリットデメリット
信頼関係のメリット
1. 信頼関係が築けるため、より良いコミュニケーションが可能になる。
2. 信頼関係があると、より効率的な仕事ができる。
3. 信頼関係があると、より多くの仕事を行うことができる。
4. 信頼関係があると、より多くのチャンスを得ることができる。
5. 信頼関係があると、より多くの成果を上げることができる。
信頼関係のデメリット
1. 信頼関係が損なわれる可能性がある。
2. 信頼関係を維持するために多くの時間と労力が必要となる。
3. 信頼関係を維持するためにコミュニケーションが必要となる。
4. 信頼関係を維持するために、双方が協力し合う必要がある。
5. 信頼関係を維持するために、双方が信頼し合う必要がある。
信頼関係を築くために重要な事
1. 信頼性:信頼関係を築くために必要な信頼性を確保すること。
2. 互恵性:双方が互いに利益を得ることで関係を築くこと。
3. 透明性:双方が相互に開かれた情報を共有し、信頼関係を築くこと。
4. 尊重:双方が尊重し合うことで信頼関係を築くこと。
5. 対話:双方が対話を通じて信頼関係を築くこと。”
信頼構築するバイステックの7原則
個別化の原則:個人として尊重
相談内容が似ていても、他者とは全く異なる個人としてみる。
思い込みや先入観を持っていることを自覚する。
自己決定の原則:自己決定を促し、尊重
自分で選択肢し、決めていくことが重要。
自己決定できる情報を収集する。
受容の原則:気持ちをあるがままに受け止める
受け入れることから初めなさい。
関心や言語で敬意を示す。
思いやりそ尊敬の念を持って接する
非審判的態度の原則:援助者の価値観で利用者家族を非難しない
「すべき」「しないといけない」は今後禁止。
価値観の押し付けは問題解決の道を閉ざしてしまう。
統制された情緒関与の原則:自分の感情を自覚しながら関わる
援助者の感受性とは、相談者の感情を観察し、傾聴すること。
思い込みや推測で対応しない。
自分の特徴や感情の傾向をしり、感情の振り幅を少なくする。
意図的な感情表現の原則:利用者家族の感情を大切にする
感情を素直に出せない人もいる。気持ちを出すことは感情の消化を助ける。
自由な発言方法を許し、言葉や態度を規制しない。
秘密保持の原則:秘密を保持する
話した内容を漏らさない、他者から伝わると信頼が失落する。
共有するときは事前に承諾を得る。
自己覚知
自分も一人の人間、相手とは価値や文化などから形成された個人としての価値観がが違う。
常に感情を自己コントロール。
信頼厚い人が行う理解に合わせた説明を
相手に合わせた説明をするため、専門用語を使わないように心がけることが大切です。
同意ではなく合意を
非同意も一つの意見、なぜ同意できないかアセスメントすることが大切です。合意できない理由の日筒に自分の振る舞いや説明が足りていないかなどを見直し事が必要となります。
自己紹介で自己開示
話をする前に必ず自己紹介を行います。自己紹介では自分がどのような役割を担っているのか、面接の目的説明を行います。相手の悩みを聞いた場合はその悩みがどの程度の緊急性でどの程度必要性が高いのか評価することが必要となります。
信頼されるために必要な技法21
話の展開編
はじめに行う方法であり、話の過程を促進させる技法となります。相手の発言を促し、会話の方向づけや利用者自身が置かれた状況や問題点に気づきを勧めていく過程となります。主に表面的な会話を行う為、情報収集を行うこととなります。
1.アイコンタクト
視線を自然に用い、意図的に活用して遠隔に進めます。
2.うなずく
最小限の励ましの方法です。その調子で!関心あるよ!とメッセージを送ることとなります。
3.相槌
うなずき同様の最小限の励まし方法です。発言を促す為に有効となります。
4.沈黙の活用
利用者が思考を深める沈黙を効果的に活用します。もしかしたら、感動して言葉に詰まっている可能性があるので、相手の話を待つことが大切です。また、相手が話題を変えたい、返事を保留にしたい沈黙の場合は少し間を明けて話すことが必要となります。
5.開かれた質問
いわゆるオープンクエスチョンと呼ばれるものです。はい、いいえで答えられない質問を行い、自分の言葉で話ができる機会を提供します。相手の自由な発言を促し、抽象的なやり取りを行うことで話の幅を広げることができます。
6.閉じられた質問
いわゆるクローズクエスチョンと呼ばれるものです。はい、いいえで答えられる質問を行うことで、情報を的確に収集することができます。
7.繰り返す
相手の言葉の一部をそのまま抽出します。つまり、利用者が発した言葉をそのまま繰り返すことが大切なり、聞き手の解釈などを加えて、発言を変えないようにします。重要事項について確認を取ることなどにも使用します。
8.言い換え(関心)
繰り返しと似ていますが、別の表現に言い換えます。相手は理解している事を理解され、発言を後押しすることとなります。
例えば、
Aさん:久しぶりに参加したので、輪に入りにくいんです
聞き手:とりのこされた感じがするんですね
9.言い換える(展開)
話の適切な方向性に持って話の展開を促す方法です。つまり、整理、概念化、具体化、焦点化を図る異なります。
例えば、
Aさん:月々の支払いが多くなっているのに、今の収入だと払えているのか心配です
聞き手:自分がどれくらい払えばいいのか分からないことがひっかかっているんですね
10.言い換える(気づき)
自身の気づきや洞察を促す方法となります。つまり、明確化を図ることとなります。関係に生起している感情をしることに繋がります。そのため、気持ちや感情に気づきに整理することができるようになります。
例えば、
Aさん:高齢になった父が同居したいと言っているが、昔妻が冷たくされたこと経験を覚えており、妻が同居することを嫌がっているので困っている。
聞き手:お父さんと奥様の板挟みになっていてたいへん困っている様子ですね
11.要約する
相手の発言内容を的確に要約することとなります。
12.矛盾を指摘
相手の発言内容や言動の矛盾を指摘し、思考を深めることに活用します。具体的に事実との不一致、言動の不一致、感情の不一致などを指摘することとなります。その為、聞き手と相手の対決構図になるので慎重に活用することが必要となります。
例えば、
Aさん:夫から暴力を毎日振るわれているので困っているんです。
聞き手:暴力に困っているのに、家から出ないですか?
13.解釈する
相手の問題点に対しての認識を解決することに繋がります。解釈が正しいとしても、その意味づけができなければ、本当の意味での気づきにならず無意味となってしまいます。
例えば、
最近、実母を癌で亡くした40歳代、女性のAさん。脳梗塞後遺症、半身麻痺の義母(夫の母)の介護をする事になった。介護意欲もあるが、面接の度に義母の身体状況のことを「命に関わることじゃないし、たいしたことじゃありませんね」と繰り返す。一方、実母が、いかに苦しい思いをして亡くなったか、癌による死がどれほど辛いかを折りに触れて話す。
聞き手:「今までのお話をお伺いしていると、お義母さんのおかれている状況がそれほど大変ではないと考えていらっしゃるようですね。それは、Aさんご自身のお母さんの病気と比べればたいしたことないと思っていらっしゃるように聞こえますが・・・
14.話題を修正する
相手の取り扱う話題を適切に修正して、問題解決への軌道に乗せるという技法となります。流されるのではなく、援助者は適切に介入して取り扱うべき内容に焦点づけます。具体的に話題を変える、元の話題に戻す、話題を絞るとなります。
感情にフォーカス
先程の話の展開で表面上の内容を理解した後は感情に接近するための面接技法が必要となります。具体的に喜び、悲しみ、怒り、おそれと言った感情のやり取りに接近し、適切に応答する方法となります。相手の感情に対して踏み込むことは信頼関係が大切となるため、あくまで援助が目的であり、適切に取り扱うことが大切となります。
1.感情表出を促す
相手がその時にどう思ったのか感情の表出を適切に促します。そして、自分の感情に気づき、問題解決に向けた意味ある過程となります。
例えば、
Aさん:「昨日は夜中に5回歩きたいって言って、起こされたんです。それなのに、じいちゃんは、一言のお礼も言わないんですよ。」
聞き手:「そうですか。よければ、それを言われた時のAさんのお気持ちを聞かせてください。」
聞き手:「どうですか?もう嫌って感じることあります?」
2.感情を表情で返す
相手の感情を表情や身体を用いて共感的に応答する技法となります。
3.感情を繰り返す
相手の感情を繰り返すことで共感的に応答する技法となります。
Aさん:「満足に動けない身体になってしまって、もう、自分が情けなくて・・・・・。ほんとにつらいんです。」
聞き手:「ご自分のことが情けなくて、つらい気持ちでいっぱいなんですね。」
4.感情表現を言い換える
相手の表出した感情表現を別の言葉に言い換えて返します。より正確な表現で応答することで、感情に向き合うことができるようになります。
Aさん:「毎日、毎日、介護に追われているんです。残りの人生を考えると、このままでいいのか?という気持ちになりますよ。」
聞き手:「それはきっと、あせり、焦燥感ともいえる気持ちなんでしょうかね。」
5.現在の感情を言葉で返す
相手の現在の感情を言葉でもって共感的に返す技法となります。具体的には言葉以外による感情をキャッチし、言葉で返す方法となります。
例えば、
Aさん:「毎日、毎日、介護に追われているんです。残りの人生を考えると、このままでいいのか?とう気持ちになりますよ。」
聞き手:「それはきっと、あせり、焦燥感ともいえる気持ちなんでしょうかね。」
6.過去の感情を言葉で返す
相手の会話の中で過去の感情を言葉で共感的に返す技法となります。しかし、場面には十分注意が必要となります。もしかしたら、相手のトラウマを思い出してしまって信頼を崩してしまうことにもつながってしまうため活用場面の見極めが必要となります。
例えば、
結婚直後に夫は飛行機事故にあい、戻らぬ人となりました。戻ってきたのは白木の箱に入った小さな石だけだったとの体験談を聞きいたときに。
聞き手:「とっても辛くて悲しい事を経験されたんですね。」
7.アンビバレントな感情を取り扱う
アンビバレントとは好き/嫌い等の相反する感情を同時に持つことを言います。人間は二面性を持つ生き物です。話の中では表に出て来ない裏の感情に焦点を当てることがこの技法となります。
Aさん:「主人は、仕事に明け暮れて子どもたちの面倒をみず、家をほったらかして、本当にひどい人でした。でも亡くなって、ほっとしたらなんだか涙が止まらないんです。変ですよね?」
聞き手:「ほっとした安堵感と、やはり寂しさが入りまじった複雑なお気持ちから涙が止まらないのかも知れませんね。」
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