2027年大河ドラマ『逆賊の幕臣』-小栗上野介忠順-初心者ガイド

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2027年放送のNHK大河ドラマ『逆賊の幕臣』について、初心者にもわかりやすく解説します。幕末の歴史や小栗上野介という人物になじみがない方でも楽しめるよう、ドラマの概要から歴史背景、見どころ、さらに関連する書籍や映像作品まで紹介します。

目次

ドラマの概要

『逆賊の幕臣』は2027年に放送予定の第66作目となるNHK大河ドラマです。主人公は江戸幕府の幕臣(幕府に仕えた武士)である小栗上野介忠順(おぐり こうずけのすけ ただまさ)です。主演は実力派俳優の松坂桃李さんで、小栗上野介を演じます。脚本はドラマ『リッチマン、プアウーマン』やNHKドラマ『透明なゆりかご』で知られる安達奈緒子さんが担当し、江戸幕府の天才といわれながら明治新政府に「逆賊」として葬られた小栗上野介の波乱の生涯を描く意欲作です。

ドラマのタイトル「逆賊の幕臣(ぎゃくぞくのばくしん)」には、「逆賊」と呼ばれた人物に仕えた家臣、という意味があります。小栗上野介は明治維新後に新政府から逆賊扱いされた人物であり、彼にスポットを当てる本作は、勝者の歴史に埋もれた敗者の物語を描こうという挑戦的なテーマと言えるでしょう。歴史ファンのみならず、これまで幕末ものを見たことがない初心者にも、新鮮な視点で楽しめるドラマになりそうです。

小栗上野介の生涯

小栗上野介忠順の肖像(1827-1868)。江戸幕府末期に活躍した幕臣。

小栗上野介忠順(おぐり ただまさ)は江戸時代末期(幕末)の幕臣です。1827年に生まれ、幼名を剛太郎といいました。徳川幕府の直臣(旗本)で、若くして幕府の要職に就き、財政や外交などさまざまな分野で才能を発揮しました。たとえば勘定奉行(幕府の財政を担当する役職)や外国奉行(外交事務を担当)を歴任し、幕府の財政再建や開国後の外交交渉に尽力しました。

小栗が特に有名なのは、日本の近代化に先進的なビジョンを持っていたことです。安政7年(1860年)には幕府の使節団の一員としてアメリカ合衆国へ渡り、日米修好通商条約の批准交換を行いました。この遣米使節は日本初の本格的な外交使節団であり、小栗はその交渉で世界の文明の進歩を肌で感じます。帰国後はその経験を活かし、洋式軍隊の整備横須賀製鉄所(後の横須賀海軍工廠)建設など、日本を近代国家にするための数々の改革を主導しました。横須賀製鉄所の建設ではフランス人技師のヴェルニーを招いて本格的な造船所を作り上げ、のちの日本の造船・海軍発展の礎を築いています。また、小栗は日本初の株式会社の設立を提案したとも言われ、藩ではなく中央政府が直接統治する郡県制の導入もいち早く唱えるなど、明治政府に先駆けたアイデアを持っていました。これらの点から、彼は「江戸幕府の天才」とも呼ばれています。

しかし幕末の動乱期、徳川幕府は倒幕(幕府を倒そうとする勢力)の圧力にさらされます。15代将軍徳川慶喜が政権を返上する大政奉還や、その後の戊辰戦争が起こる中、小栗上野介は幕府側として徹底抗戦を主張しました。徳川慶喜が新政府軍への恭順(降伏)を決めたときも、小栗はそれに反対し「最後まで戦うべきだ」という意見を貫いたとされています。結果的に小栗は幕府から罷免され、自身の領地であった上野国(現在の群馬県)に退きました (小栗忠順 – Wikipedia)。

明治元年(1868年)、新政府軍(薩摩・長州を中心とする官軍)が小栗のいる領地にまで迫ります。小栗は抗戦を試みましたが圧倒的な軍勢を前にやむなく降伏しました。新政府は小栗を**「徳川方の逆賊」とみなし、その年の5月、処刑してしまいます。享年42。罪状は明確ではなく、幕臣として主君に忠義を尽くしたに過ぎない彼の最期は非常に無念なものでした。その後長らく公式の歴史の場から彼の業績は忘れられ、「逆賊」として名を残すのみ**となってしまいます。

とはいえ、小栗上野介が果たした先進的な仕事の数々(造船所建設や近代軍備の整備など)は、後の明治政府によって引き継がれ、日本の近代化に大きく貢献しました。彼自身が語ったとされる「幕府の運命に限りがあるとも、日本の運命には限りがない」という言葉は有名で、幕府という政権が倒れても日本という国の未来を見据えていた小栗の信念を表しています。ドラマでは、こうした小栗上野介の先見性や信念にもスポットが当てられることでしょう。

見どころ

このドラマの見どころは、何と言っても小栗上野介の波瀾万丈な人生そのものです。史実に基づきつつもエンターテインメントとして描かれる彼の人生には、視聴者を引き込む要素がたくさんあります。以下に注目ポイントを挙げてみましょう。

  • 幕末の歴史を新しい視点で描く: 『逆賊の幕臣』では、薩長や新選組といった有名な倒幕側のヒーローではなく、幕府側の人物が主人公です。小栗は歴史の“敗者”ではありますが、その視点から幕末を描くことで、これまで語られなかったドラマが展開されるでしょう。倒幕派から「最も恐れられた幕臣」だった彼の存在感を通じて、幕末の動乱期を多面的に理解できます。歴史ファンにとっても新鮮ですし、初心者にとっても「勝った側」「負けた側」の両面から歴史を見られる良い機会です。
  • スケールの大きな国際交流エピソード: 小栗上野介の生涯には、日本人として初めて公式に世界一周をしたエピソード(遣米使節としての渡米)や、外国人技師と協力して最新鋭の造船所を築いた話など、国際色豊かな出来事が含まれます。ドラマでも彼がアメリカで体験した西洋の文化や技術に驚くシーン、横須賀製鉄所の建設に情熱を燃やすシーンなどが描かれるでしょう。異国の風景や蒸気船、大砲といった幕末ならではの迫力ある映像も期待できます。史実に沿った形で、文明開化前夜の日本の姿をリアルに感じられるのも魅力です。
  • 有名人物との絡み: 勝海舟や坂本龍馬、徳川慶喜など幕末の有名人たちとの関係性も見どころです。史実では小栗は「勝海舟のライバル」とも言われました。勝海舟は幕府の海軍を率い、のちに新政府にも協力した人物ですが、同じ海防・開国に取り組んだ者同士、小栗とはしばしば意見が対立したとされています。ドラマでは二人の丁々発止の議論や葛藤が描かれるかもしれません。また、幕府方で最後まで戦った彰義隊(上野戦争)や会津藩などとの関わり、逆に新政府側の人物(大久保利通や西郷隆盛など)が小栗をどう見ていたか、といった点も興味深いです。歴史上接点のある人物とのドラマチックなやり取りは、大河ドラマならではの醍醐味でしょう。
  • 人間ドラマと信念: 単なる史実の再現ではなく、小栗上野介という人物の人間味や内面にも焦点が当たるはずです。国家の未来を案じ奔走する情熱家である一方、家族や部下に対してはどんな表情を見せたのでしょうか。特に最期の瞬間、処刑される直前の心境や、そこで語られる言葉(先述の「日本の運命には限りがない」という言葉を残したとも言われます)がどのように描かれるかは大きな見せ場になるでしょう。歴史の結末は変えられないとはいえ、その過程での葛藤や信念の物語は視聴者の胸を打つに違いありません。

以上のように、『逆賊の幕臣』は史実の忠実な再現とフィクションならではの演出が融合した作品になると予想されます。初心者の方は、まずは小栗上野介が実在の人物であり、幕末から明治にかけてこんな出来事があったんだ、と楽しみながら歴史を知ることができます。また歴史に詳しい方でも、「この場面は史実通りかな?それとも脚色かな?」と比べながら見るのも面白いでしょう。ドラマを通して、小栗上野介という人物の功績が再評価されるきっかけにもなりそうです。

期待するポイント

最後に、このドラマに対して視聴者が期待できるポイントを整理してみましょう。制作発表時点で明らかになっている情報やスタッフ・キャストから、どのような魅力が待っているかをまとめます。

  • 豪華スタッフによる骨太なストーリー: 脚本を手がける安達奈緒子さんは、現代ドラマから歴史ものまで幅広く活躍する脚本家です。社会派ドラマ『透明なゆりかご』で東京ドラマアウォード脚本賞を受賞するなど、その丁寧な心理描写に定評があります。彼女が描く小栗上野介の物語は、単なる歴史劇にとどまらず人間ドラマとしても深みのある内容になることが期待できます。またNHK大河ドラマならではの綿密な時代考証やスケールの大きな演出も楽しみなところです。幕末から明治への大きな転換期を描くにふさわしい、重厚で見応えのある作品になるでしょう。
  • 松坂桃李さんの熱演: 主演の松坂桃李さんは映画・ドラマで数々の賞を受賞している実力派です (松坂桃李、27年大河ドラマ『逆賊の幕臣』主演決定 『シンケンジャー』から再び“殿”に「36歳になった“殿”を見せたい」:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト)。大河ドラマ出演は過去に脇役で2度ありますが、主演は今回が初めてとのこと。松坂さん自身、「すべての引き出しを開けてこの作品に注ぎ込みたい」と意気込みを語っており、30代最後の年齢で挑む大役に並々ならぬ熱意を持っています。かつて特撮ヒーロー作品で“殿”(=お殿様)役を演じ人気を博した彼が、再び本物の殿様役に挑むという点も話題です。知的で信念の強い武士である小栗上野介を、松坂さんがどのように演じるのか期待が高まります。感情豊かな演技で、視聴者の共感を呼ぶ主人公像を作り上げてくれることでしょう。
  • 歴史初心者にも優しい展開: 幕末の歴史は登場人物が多く事件も複雑ですが、本作では初心者にもわかりやすいよう工夫がなされるはずです。例えば、小栗上野介という人物を軸に据えることで物語の筋が一本通り、視聴者は彼の目線で歴史を追体験できます。また、小栗が出会う要所要所の有名人物(勝海舟や徳川慶喜など)も、その都度きちんとドラマ内で紹介されるでしょうから、「誰それ?」と置いてきぼりになる心配も少ないでしょう。安達奈緒子さんの脚本も登場人物の心情を丁寧に描くことで知られており、歴史用語や出来事も劇中の会話やエピソードを通じて自然と理解できるようになるでしょう。予備知識ゼロでも楽しめて、見終わる頃には幕末通になれる——そんな親切な作品になることを期待できます。
  • 物語の先にある希望: タイトルに「逆賊」とあるように、主人公は悲劇的な最期を迎える運命にあります。しかし、大河ドラマは単なる敗者の悲哀を描くだけでは終わりません。小栗上野介の生涯を通じて、その志は次の時代(明治の世)へと受け継がれていきます。ドラマの終盤では、彼の志を理解する人々や、後に続く者たちの姿が描かれ、歴史のバトンが未来に繋がっていくような希望を感じられる展開になるのではないでしょうか。現代を生きる私たちにとっても、「志を持って信じた道を貫くこと」や「真の功績は時を超えて評価される」というメッセージを受け取れる、前向きなラストシーンが期待されます。

以上の点を踏まえると、『逆賊の幕臣』は悲劇と感動、そして希望が詰まったドラマになりそうです。普段あまり歴史ドラマを見ない方も、この機会にぜひ注目してみてください。壮大なスケールの歴史エンターテインメントを楽しみながら、日本の歴史の奥深さに触れることができるでしょう。

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最後に、小栗上野介や幕末の歴史についてもっと知りたい方向けに、関連書籍や映像作品をいくつか紹介します。ドラマ視聴のお供や予習・復習にぜひ活用してみてください。

● 小栗上野介に関する書籍

  • 『小説 小栗上野介 日本の近代化を仕掛けた男』(童門冬二 著, 集英社文庫) – 小栗上野介の生涯をわかりやすく描いた歴史小説。幕末の激動期に彼がどのような改革を試みたのか、小説仕立てで読みやすく学べます。初心者にもおすすめの一冊です。👉 Amazonリンク: 『小説 小栗上野介 日本の近代化を仕掛けた男』 
  • 『覚悟の人 小栗上野介忠順伝』(佐藤雅美 著, 角川文庫) – 小栗の人生を伝記形式で綴った作品。史実に基づき彼の人物像に迫っており、ドラマでは描ききれない細かなエピソードや人間関係についても知ることができます。小栗の信念と最期までの歩みを深く理解したい人に適した書籍です。👉 Amazonリンク: 『覚悟の人 小栗上野介忠順伝』 

● 幕末関連の書籍や資料

  • 『幕末入門』(中村彰彦 著, 中公新書) – 幕末の歴史全体を初心者向けに解説した入門書です。薩摩・長州など倒幕側と、幕府側(会津藩や新選組など)の両視点から幕末の出来事を整理しており、「何がどうして明治維新に繋がったのか」がスッキリ理解でき。難しい専門用語も平易に説明されているので、歴史が苦手な人でも読みやすいと評判です。ドラマを機に幕末史全般を学び直したい人にピッタリでしょう。👉 Amazonリンク: 『幕末入門』 
  • 『日本の夜明け 幕末の群像』(NHK出版 編) – 幕末から明治維新にかけての主な出来事や人物を写真や図版とともに紹介するビジュアル資料本。ペリー来航や戊辰戦争など重要トピックがコンパクトにまとまっており、大河ドラマで描かれるシーンの背景知識をビジュアルで直感的に理解できます。歴史資料集として手元に置いておくと便利です。👉 Amazonリンク: 『日本の夜明け 幕末の群像』 ※仮のリンク

● Amazonプライムビデオで視聴できる過去の大河ドラマ
(NHKオンデマンドにて配信中。プライム会員は別途契約により視聴可能です)

  • 『八重の桜』(2013年) – 幕末から明治維新期を生きた新島八重(山本八重)を主人公に、会津戦争など幕府側の視点で描いた大河ドラマです。戊辰戦争での会津藩の悲劇や、八重がのちに新政府側で看護師として奮闘する姿など、敗者から見た維新を知ることができます。小栗上野介と同じ時期を別の角度から描いており、『逆賊の幕臣』とあわせて見ると理解が深まるでしょう。👉 Amazonプライムビデオ: 『八重の桜』を見る 
  • 『篤姫』(2008年) – 江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜の養女となった篤姫(天璋院)の視点で幕末を描いた作品です。薩摩藩出身の篤姫が徳川家に嫁ぎ、大政奉還後も徳川家存続のため奔走する物語は、幕府側と倒幕側双方の事情を知るのに役立ちます。ドラマチックな宮中・江戸城での物語は初心者にも人気です。👉 Amazonプライムビデオ: 『篤姫』を見る
  • 『新選組!』(2004年) – 三谷幸喜脚本による新選組を題材にした大河ドラマ。幕末京都で幕府側の治安維持に努めた新選組の青春群像劇で、笑いと涙を織り交ぜつつ倒幕の波に飲まれていく様子が描かれています。小栗上野介とは直接関わりませんが、同じ幕府側として倒幕派と戦った武士たちの物語として参考になります。史実のおさらいや人物相関の予習にも最適です。👉 Amazonプライムビデオ: 『新選組!』を見る

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