どうもニコイチです。今回は、SQLを学習するための無料環境を「クラウド環境」と「ローカル環境」に分けて紹介していきます。今回は、初心者の方でもわかりやすい表現を心がけています。理解しやすいように、身近な例や手順を詳しく説明します。
SQLって何のために使うの?
- データベースの中から必要な情報を取り出したり、集計や分析をするための「言語」です。
- 会社の売上データやお客様のデータなど、世の中の多くのサービスがデータベースを持っています。
- SQLは「大量のデータを扱う」業務や「データ分析」をするうえで欠かせません。
たとえば、学校の図書室を想像してください。たくさんの本が棚に並んでおり、好きな本を探そうとします。このとき、「どんなジャンル?」「どの作者?」と条件を指定して探すようなものがSQLです。条件を指定し、本棚(=データベース)から必要な本(=情報)を探し出す、そうした役割を担っています。
クラウド環境で学ぶSQL
「ソフトを自分のパソコンにインストールしなくてもOK」というのがクラウド環境のメリットです。インターネットにつながるパソコンさえあればすぐに始められます。ここでは無料で使える代表的な2つを紹介します。
Kaggle(カグル)ノートブック
- 特徴
- Googleが運営するデータサイエンス向けのサイト。
- 世界中のデータ分析コンペや公開データが集まっています。
- 「Kaggle Learn」という無料学習コースでSQLの基礎を学べる講座がある。
- メリット
- 環境構築不要:WebブラウザだけでOK。
- 豊富なデータセット:世界中のユーザーがデータを公開していて、リアルなデータでSQL練習ができる。
- 学習リソース充実:英語が多いですが、日本語解説もたくさん見つかる。
- デメリット
- 英語がメイン:サイト全体は英語が中心。
- SQL専用画面ではない:PythonやRのノートブックにSQLを組み込む形になるので、最初は少し戸惑うかも。
こんな人におすすめ
- データ分析の演習を「いろんなデータセット」で手早く試したい人。
- 実際に世界中のコンペを覗いたり、自分の成果を共有したい人。
学習の手順
- Kaggleに無料アカウント登録
- 「Learn」→「Intro to SQL(SQL入門)」コースを探して受講
- サンプルデータでクエリを実行し、結果を確認しながら学習
Google BigQuery サンドボックス
- 特徴
- Google Cloudが提供するビッグデータ分析向けサービス。
- サンドボックスという無料枠を使うと、1TB(テラバイト)分のクエリ実行が毎月タダで体験できる。
- メリット
- 大規模データに強い:数百万や数千万件のデータでも、高速に分析できる。
- 公開データセットが豊富:株価や気象データなど、多様なビッグデータを無料で扱える。
- 日本語ドキュメントがある:公式サイトに日本語ガイドが充実。
- デメリット
- 操作がやや専門的:クラウドの管理画面に慣れていない人には最初ハードルがある。
- データ保存の期限:自分で作ったテーブルは60日後に削除される(サンドボックスの場合)。
こんな人におすすめ
- 将来BigQueryやクラウドを活用したビッグデータ分析に挑戦したい人。
- クラウドに興味があり、環境構築でつまずきたくない人。
学習の手順
- GoogleアカウントでGCPコンソールにアクセス
- 「BigQuery」を開き、サンドボックスモードが有効か確認
- 公開データをクエリしてみる(例:
bigquery-public-data
というプロジェクト) - 何度かクエリを投げるうちにSQLの使い方に慣れていく
ローカル環境で学ぶSQL
パソコンの中にデータベースをインストールして学ぶ方法です。自分専用なのでデータが消されにくく、オフラインでも使えます。会社のパソコンなどクラウドが禁止されている環境ではこちらがおすすめです。
SQLite + DB Browser
- 特徴
- インストールがとても簡単な「ファイルベース」のデータベース。
- 無料ソフト「DB Browser for SQLite」を使えば、画面操作でテーブルやデータを確認しながらSQLを打てる。
- メリット
- 軽量で導入が超簡単:サーバを起動しなくても、ダウンロードしたらすぐ使える。
- 初心者向け:難しい設定なしに、とにかくSQL文を試せる。
- デメリット
- 大量のデータは苦手:何百万件、何千万件と増えてくると動作が遅くなりやすい。
- SQLite独自の仕様:基本的に標準SQLに近いが、型の扱いなどで違いがある。
こんな人におすすめ
- とにかく手軽にローカルでSQLを学びたい人。
- まずは小さなデータから始めたい人。
学習の手順
- DB Browser for SQLiteをダウンロード&起動
- サンプルデータベース(例:「Chinook」)を開く
- 「テーブルを見る」「SQLを実行する」画面で、クエリを試す
MySQL(コミュニティ版)
- 特徴
- 世界でよく使われている無料(オープンソース)のデータベース。
- 企業やWebサービスでも採用されることが多いので、実務に直結しやすい。
- メリット
- 豊富な学習リソース:日本語の本・サイト・動画が大量にある。
- サンプルDBが充実:公式が「employees」「sakila」などのテストデータを配布している。
- デメリット
- インストールや初期設定がSQLiteより複雑:サーバを立ち上げ、ユーザーを作成する必要がある。
- PCのメモリを多少消費:古めのPCだと起動が重くなる場合がある。
こんな人におすすめ
- Web開発や業務系の仕事でMySQLがよく使われるので、将来的に実務を見据えている人。
- 多少インストールが複雑でも大丈夫、という人。
学習の手順
- MySQL公式サイトからインストーラをダウンロード
- インストーラのウィザードに沿ってサーバとツールをセットアップ
- 公式サンプルデータベースをインポートし、SQLを練習
- GUIツール(MySQL Workbench など)でSQLを書くと初心者でもわかりやすい
どれを選べばいい?
環境 | 難易度(導入) | 得意なこと | データ量の目安 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
Kaggleノートブック | ★★☆☆☆ | データ分析・コンペ参加 | 大中規模データOK | 手軽さ◎+英語多め |
BigQueryサンドボックス | ★★☆☆☆ | 大規模データ分析、クラウド体験 | 超大規模データもOK | 本格的に学びたい人向け |
SQLite + DB Browser | ★☆☆☆☆ | 小~中規模のローカル練習 | 最大数十万行程度 | 最も導入簡単&気軽に試せる |
MySQL(コミュニティ版) | ★★★☆☆ | 実務・Web開発で広く使われるRDBMS | 数千万行レベルも可能 | 企業で使う想定ならおすすめ |
- 「手軽さ重視・英語に抵抗がない」→ Kaggle
- 「大規模データに挑戦したい」→ BigQuery
- 「まずは簡単にローカルで練習」→ SQLite
- 「実務を見据えて本格導入」→ MySQL
最後に:実際にデータを動かしてみよう
SQLは、どんなに本や動画を見ても「実際にクエリを打って結果を確認する」ことが大切です。
- 初心者のうちは:サンプルデータや公開データを扱ってみる。
- 慣れてきたら:自分の業務データや興味あるジャンルのデータを分析してみる。
たとえばBigQueryの公開データには、アメリカの人口統計や世界の天気データなどがそろっており、それらを「都道府県別の人口ランキングを日本語で分析するにはどうしたらいいか?」と考えながらクエリを書いてみると楽しいですよ。Kaggleであれば、いろんなユーザーが投稿した「アニメの評価データ」「映画のレビュー」など面白いデータセットが多数あります。
一歩ずつステップアップしながら、興味を持ったデータをいじってみるのが学習のコツです。
参考データや統計
- Kaggle登録者数は世界中で数百万人規模(2021年頃の推定)。世界中で活発に使われているため、英語圏のフォーラムは特ににぎわっています。
- Google BigQueryは無料の「サンドボックス」で月1TBまでクエリが実行可能(公式ドキュメントより)。
- MySQLは世界で最も使用されるオープンソースRDBMSの一つとされており、多くのWebサイトやサービスで採用されています。
これらの環境はすべて「無料で試せる」ので、失敗を恐れずにどんどんチャレンジしてみてください。
まとめ
- クラウド派なら、初期設定が少なくて手軽に始められるKaggleやBigQueryが便利。
- ローカル派なら、軽量なSQLiteまたは実務でよく使われるMySQLがおすすめ。
- どの環境も基本的には「SQL文を書く → 実行 → 結果を確かめる」を繰り返して覚えていく。
まずは自分に合った環境を選んで、一歩ずつSQLに慣れていきましょう。やっていくうちに「JOINでテーブルを結合する」「GROUP BYでグループ集計する」など、どんどん知りたいことが出てくるはずです。慣れれば、仕事でも趣味でも役立つ強力な武器になりますよ。
また今回は紹介しておりませんが、他にもmyCompiler SQL EditorやW3Schools SQL Editor、SQL Fiddleなどもあります。
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